ひかりかがよう

20世紀の終わりから21世紀の初めの若者たちのことばです!

僕は失敗を繰り返す

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*   僕は失敗を繰り返す                                M・Y

 僕は失敗を繰り返す。僕だけでなく、人は皆そうして生きている。

 僕は失敗を考える。僕だけではないはず、でもたまに、失敗を恐れずに行動する僕がいるのも事実。

 いつ頃からだろうか、僕が失敗を恐れるようになったのは。今の僕は中途半端でどっちつかず、失敗を恐れ思慮深く行動する時もあれば、失敗など恐れずに行き当たりばったりになることもある。

 昔の僕はほとんど怖い物知らずで、よくイタズラしては叱られていた。これもしていいことなのか、してはいけないことなのかの選択をミスしていたということなのだと僕は思う。人は小さな頃から失敗を通していろいろなことを学びながら大きくなる。それは全ての大人と子供に共通し、一生かけて学ぶことである。

 僕は小さい頃の僕をよく覚えている。忘れてしまいたい過去もあるけれど、決して忘れることのできない思い出もあるからだ。僕はどちらの過去もよく覚えている。そこから大切なことを学んだから。頭の奥の方に引っ込んでしまっても一緒になって思い出すことができる。たくさんの失敗と、ほんの少しだけある成功と、その時の気持ちを。

 

 僕が小学生だった頃の話をしよう。今から六年前、僕は小学四年で今とは違う暴れる荒れるの問題児だった。入学してから何かといろいろな事に挑戦して、失敗と成功を繰り返していたが、失敗の方がはるかに多かった。幼い僕はそれがとても嫌で、積み重なる失敗にイライラし、憂(う)さを晴らすように暴れた。暴れた分だけ父親に叱られ、叱られた分だけ次ぎに同じことをしないように気をつける。

 こんな日が続き、小学四年のある日に僕は好奇心からタバコを吸ってしまった。その日だけではなく、その日から約二ヶ月後までの間、三日に一度ほどのペースで続けてしまっていた。

 親がこのことを知った時、僕はこっぴどく叱られた。叱られた後になって、僕は後悔した。タバコを吸ったこともそうだが、好奇心から後のことを考えずに行動してしまったことに。

 僕は納得のいかない失敗を何度も繰り返すことはできない。だからあの時から一度もタバコに手を伸ばしたこともない。僕は失敗から学び、今の僕を保っている。

 僕は失敗を繰り返し、そのたび考えて次ぎにつなぐ。何度も失敗して叱られて、ふと思うことがある。失敗は失敗だが、それでも一応は成功の一部なんじゃないかと。「失敗は成功の元」という言葉がある。失敗を経験と知識にして次ぎに備える。僕はそういう意味だと捉(とら)えている。

 ぶっちゃけて言ってしまえば、いくら口で教えられるよりも、一度失敗してしまった方が自分のためになると思っている。「百聞は一見に如かず」、この言葉の意味となんとなく似ているような気がしないだろうか。なによりも一度経験してしまった方が早いのだ。

 僕は何度も失敗を経験し、今でも失敗を続けている。そのたびに次こそはと思い、次ぎも失敗している。それの繰り返しで成長してきた。

 僕は失敗を繰り返す。僕だけでなく、人は皆そうして生きている。

[2005年9月]

 

★ 私は、彼とは違って、失敗しないように何事にも手を出さず、口も出さず、知らんぷりをして、ぼんやりしている。だから、みんな私なんかは無視してテキパキと物事を進めていく。それでも私は失敗をして、ひとりでオタオタしている。

 

 オッサンの私も、彼も、どこかの国のエライお方も、どこかの国のお酒が好きなタレントさんも、どこかの国のエリート官僚も、みんなみんな失敗を繰り返している。

 誠実な対応を見せるかで、その後が変わってくるような気がします。お酒が好きなタレントさんは事務所としても精一杯頑張り、本人もすぐに誠実にインタビューに答えていました。

 偉いお方たちの方が、もう少し誠実になってもらいたいです。いろいろあるんだろうけど……。無理なんだろうか。でも、示しがつかない気がするんだけど、指導者には暗黒面があるのは当たり前で、そこは目をつぶってもらわなくちゃ! そう思っているのかな……?