ひかりかがよう

20世紀の終わりから21世紀の初めの若者たちのことばです!

みんな違っている家族

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 あともうしばらく、家族についてのエッセイはつづきます。今日は、どんなおうちのお話なんでしょう。

 

*   家族について                   Y・S

 私の家族は正直、仲が良い方ではないと思います。父は無口で自分勝手な人だから、私は昔とても恐くて苦手でした。

 

 でも、今は昔ほど苦手意識はなくなってきました。そのように思ってきたのは、父の頑張りを知ったからだと思います。それが、どれだけ大変なことなのか、どれだけ疲れることなのか、昔の私にはわかっていませんでした。

 

 母は、父のことをやはり一番理解している人だと思います。母は、父に逆らいません。私から見れば、母の方が正しいことでも、母は父に従っています。言いたいことを言わない母に何度も腹が立ったけれど、今思えば、家族のために働いて帰ってくる父を気遣い、理解してあげているのかな? と思います。

 

 兄には小さい頃よく泣かされました。けど、今は私の良き理解者で、美容系の学校に通っているので、とても気が合います。学校まで車で迎えに来てもらったりして、髪の毛も染めてくれるし、いろいろと美容関係では助けてもらっています。

 

 うちには変な黒い犬もいます。コイツはみんなのアイドルで不気味です。

 

 私の家族があまり仲良くないと思ってしまうのは、一人ひとりがまったく違う性格だからです。だけど一人ひとりが家族にはとても必要な存在です。何度家出しようと思ったり、キレたりしたかわかりませんが、今まで家族が何十年も一緒に暮らしているのは、やはりお互いが必要とし合っているからだと思います。この先も平和に暮らしていきたいです。                                                 [2006年6月]

 

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