みんな違っている家族
あともうしばらく、家族についてのエッセイはつづきます。今日は、どんなおうちのお話なんでしょう。
* 家族について Y・S
私の家族は正直、仲が良い方ではないと思います。父は無口で自分勝手な人だから、私は昔とても恐くて苦手でした。
でも、今は昔ほど苦手意識はなくなってきました。そのように思ってきたのは、父の頑張りを知ったからだと思います。それが、どれだけ大変なことなのか、どれだけ疲れることなのか、昔の私にはわかっていませんでした。
母は、父のことをやはり一番理解している人だと思います。母は、父に逆らいません。私から見れば、母の方が正しいことでも、母は父に従っています。言いたいことを言わない母に何度も腹が立ったけれど、今思えば、家族のために働いて帰ってくる父を気遣い、理解してあげているのかな? と思います。
兄には小さい頃よく泣かされました。けど、今は私の良き理解者で、美容系の学校に通っているので、とても気が合います。学校まで車で迎えに来てもらったりして、髪の毛も染めてくれるし、いろいろと美容関係では助けてもらっています。
うちには変な黒い犬もいます。コイツはみんなのアイドルで不気味です。
私の家族があまり仲良くないと思ってしまうのは、一人ひとりがまったく違う性格だからです。だけど一人ひとりが家族にはとても必要な存在です。何度家出しようと思ったり、キレたりしたかわかりませんが、今まで家族が何十年も一緒に暮らしているのは、やはりお互いが必要とし合っているからだと思います。この先も平和に暮らしていきたいです。 [2006年6月]