ひかりかがよう

20世紀の終わりから21世紀の初めの若者たちのことばです!

私のおばあちゃん

f:id:hakusangogo:20190301215609j:plain

 

*   私のおばあちゃん                 Y・M

 

 私には今年で七十八歳になる祖母がいます。昔から私の母は仕事が忙しく、家にはいつも祖母と私だけがいる日がほぼ毎日でした。今は母も仕事を変え、正午からはいつも家で家事をしています。

 

 私が小さいころ、動く乗り物が大好きで、工事をしているのを見つけると、洗濯をしている祖母の袖を引っ張って、よく見に行ったそうです。

 

 三歳の時、私と祖母が窓の近くで日向ぼっこをしているときのことです。祖母が目を離しているスキに、私は窓から転落し、頭から血を出すという大けがをしてしまいました。すぐに祖母が駆け寄り処置をしてくれて、大泣きをしていた私をよしよしと慰めてくれました。

 

 高一になった今でもはっきりと覚えていますし、良い思い出です。そして今年、祖母の体調は急変し、十月頃から入院しています。命もそう長くないと医者が言っていたと母から聞きました。だから、何か恩返しがしたいと思い、祖母と話す機会を近々持ちたいと考えています。

 

 私が祖母と暮らした十五年間は、私にとっても祖母にとっても大切な思い出です。私が成人し社会人になっても、大切なものとして心の中にしまっておきたいです。                                               [2005年10月]

 

★ おばあちゃんと大切な時間があった、これは絶対に消えない本人の宝物です。ぜひずっと思い出して、何度も何度も家族に話してください。そうしてもらえると、おばあちゃんの子どもとしてもうれしいし、家族とは何か、それをかみしめることができるような気がします。どうぞ、よろしくお願いします。