ひかりかがよう

20世紀の終わりから21世紀の初めの若者たちのことばです!

地層の見える結婚写真!

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 最近気になって検索して、やっとお友だちになれた子がいます。京都で暮らしているみたいで、もう十何年も京都の人みたいでした。

 

 もう、三重の人ではないみたいでした。そこが少し残念だけど、そちらで結婚する方を見つけて、結婚式はあの「ブラタモリ」で初めて知った、伊豆大島の地層断面の横だったみたいです。

 

 すごいですね。ビックリしました。あまりにクリエイティブすぎて、私の頭ではついていけないけど、式を挙げる挙げない、そんなことより、とにかく二人がこれから歩いてこうという時に、こういう場所を選んで、「さあ、初めていこう」と気合入れてくれてるみたいで、私はうれしかった。

 

 ただもう、しあわせを祈る気持ちと、これはもう私たちでは考えも及ばないことをしてくれるんだろうなと期待もいっぱいです。

 

 どんどん好きなことをしてもらいたいなあ。

 

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 さて、彼女の2007年に書いてくれてた文章をもう一度載せて、はなむけにしましょう。ズンズン彼女突き進んでくれると思います。いつか、チャンスがあったら、会えるといいけど、そんなに簡単には無理だろうし、とにかく、期待してまっています。

 

*   このスリッパは赤だ                                
                                                         
 私が中学生の時、たくさんの出会いがあった。一番心に残っているのは、美術の先生である。

 

 私は絵を描いたり、何か物を作ることが好きで、趣味であり特技だった。はじめての美術の授業の日、私はとても楽しみにしていた。先生はひげをはやした背の低い男の先生。軽くあいさつをして授業は始まった。とりかかったものはデッサンだった。みんな初めてすることで、わからないことばかり。私もとりあえず描いてみようかというところだった。

 

 先生はデッサンを分かりやすく教えてくれた。先生が以前に描いたものを見せてくれたり、白黒だが物には色があるから、いかにその色を伝えることができるかやってみなさいと言った。モチーフは毎日履いている学校の赤いスリッパだった。私は一生懸命描いた。できるだけ忠実に、ぱっと見て「このスリッパは赤だ」と伝わるようにと思いながら。

 

 先生の採点方法は、なんと「作業量」で付けるのだ。よくある「上手」「下手」ではないのだ。作業量が多ければ多いほど点数が上がる。分かりやすいし、頑張ったらその分点数になるから、美術が苦手な子も一生懸命取り組んでいた。

 

 高校生になり、選択芸術ではもちろん美術を選んだ。また頑張ろう、と決めた。しかし、選択者全員が美術系大学をめざしているわけではないのだが、高校では採点方法がよく分からなかった。そんなことを考えていた時、ふと思い出した。それは中学校の美術の先生だった。先生は誰にでも頑張れるチャンスをくれた。

 

 私はこれから、やりたいように描こうと思う。中学校の先生から教わったことを土台に美術をやりきろう。                                       [2007年6月]