ひかりかがよう

20世紀の終わりから21世紀の初めの若者たちのことばです!

差し出す右手、ひとりじゃないよ!

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◆ 2006年3月、A組の俳句と短歌です。

 個人の持ち点は3点で、2点と1点に分けて投票します。もちろん、自分の作品に投票するのはルール違反です。というわけで、一番点数を集めた作品はどれだったんでしょう?

ア・テスト前徹夜しようと本開き気づけば朝だああもう終わり     男子

   一夜漬けなんて、あまり効果はない。そんなのみんな知っている。でも、彼は真  面目だから、そういう気分を体現したかったんでしょう。でも、後悔している。

 

イ・背中が言う独りは寂しい悲しいと周りを見よう独りじゃないよ   女子

   彼女は、そんなふうにしてみんなにコーチングできる人でした。さあ、みんな……しようよ! 彼女が言い出せば、少しずつまわりも動き出した。

 

ウ・赤い目で笑ったあの娘が切なくて見つめられずに差し出す右手    女子

   彼女は地元でお仕事をしているようです。もっといろいろなことができる人だったけど、どんな女性になったのかな。お話してくれるとうれしいんだけどなあ。

 

   この歌、どういう状況を詠んだのか、少し気になります。

 

エ・春休み髪を切ろうか悩む自分                                       女子

   言い出したら、自分の意見を貫いた彼女、しっかり者のお母さんになったかな。

 

オ・桜咲くあなたの旅路に幸あれと                女子

   彼女の素直な心の声だったんでしょう。理想と現実、なかなか埋まらない。

 

カ・桜の木別れと出会いをしるす道                                   女子

   みんなサクラに、そうした節目を感じていたんだろうか。道を教えてくれそうだったんだろうか。暗示的だったのかな。

   

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                                       ★ 優勝は「カ」でした!