ひかりかがよう

20世紀の終わりから21世紀の初めの若者たちのことばです!

手紙 2007.6

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*   手紙                                           A・N

 

 たまに「家族」について考える事がある。何十年間もともに過ごしていれば、良いことだけでなく時にはぶつかり合ってけんかをすることもあるだろう。しかし、何かあった時に必ず助けてくれるのは家族だ。

 

 感謝の気持ちを伝えたくても、恥ずかしくて上手く伝えられない時、私は手紙を使うことがある。言葉では伝えられないことでも、手紙では伝えることができるからだ。

 

 以前、私たち兄弟が幼い頃に母や父へ書いた手紙を母は出してきてくれた。小さい頃なので字はとても汚く読み辛かったが、

「お母さんいつもおいしいご飯をありがとう」や、

「お父さん毎日夜遅くまで仕事おつかれ様」などを書いていて、

恥ずかしかったけれど、小さいながら母や父へ手紙で感謝をしていたんだと思った。

 

 それを見て母は「こんな時もあったなあ。やっぱり手紙は大事に残しておかなあかんな」と言っていた。私は何年も前の手紙を持っていてくれて、なんだか嬉しかった。私も大人になって子どもができた時には、手紙を書いてもらえるような母親になりたいと思った。

 

 時にはぶつかり合うこともあると思うが、一番理解してくれているのは家族だし、何かがあった時に一番心配してくれるのは家族だと思う。

 

 また改めて感謝の気持ちを手紙に表し、父や母に渡したいなと思った。これからもかけがえのない家族を大切にしたい。                           [2007年6月]

 

★ それはもう親としては当たり前です。どんなに家が散らかろうとも、うまく整理できなくても、子どもたちの成長の証は保存しておかなくては! 

 それは子どもたちのためでもあるし、親としてもすごく大事な、自分が生きてた証でもあるのだから……。